2021年に自殺した東海大付属福岡高(福岡県宗像市)の剣道部2年男子生徒=当時(17)=が、性的暴行を含むいじめを受けていたとして、母親が上級生に損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は19日、165万円の支払いを命じた。3人と和解するなどし、1人だけが係争中だった。母親らは当時の顧問と学校側にも賠償を求め、この日新たに提訴した。
加藤聡裁判長は判決理由で「強制わいせつ行為は男子部員ほぼ全員の前で行われ、尊厳や性的羞恥心を大きく損なうものだった」と判断。「単なる遊びの一つとして受容していたとはおよそ考えがたい」として、不法行為ではないという上級生側の主張を退けた。