東京都江東区の地下鉄清澄白河駅で11月、通路にうずくまっていた男性を都営地下鉄の駅員らが屋外に運び出し、警察や消防に通報しなかったことが19日、関係者への取材で分かった。駅員らが結果的に放置した形となり、男性は通行人の通報で医療機関に搬送され数日後に死亡した。警視庁が経緯を調べている。
関係者によると、男性は11月10日未明に都営大江戸線の改札を出て、出口に向かう通路にうずくまった。駅員と警備員は午前1時ごろ、男性を出口の外まで運びシャッターを閉めた。男性は午前5時前にシャッターが開いた際も出入り口付近に横たわっていた。午前5時過ぎ、通行人の通報で到着した救急隊に搬送された。
気象庁によると、同日午前1時の東京都心の気温は11.8度で、午前5時は11.3度。この時間帯に雨は観測されていない。
都営地下鉄を管轄する都交通局は「事実関係を含めて、警察による捜査中のためお答えできない」としている。