千葉・鴨川のメガソーラー、区域外の誤伐採13か所…知事「違反として前例ない規模」「うっかりでは説明できない」

千葉県鴨川市北部の山林で計画されている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を巡り、開発区域外での誤伐採が13か所に上り、広さは計約2・4ヘクタールに及んでいたことがわかった。県は17日、広範な誤伐採を問題視し、事業者に原因究明を求める行政指導を行ったと明らかにした。メガソーラーへの対策強化に向け、国の動向などを踏まえ、条例制定を検討する方針も示した。
同市のメガソーラー計画を巡っては、10月下旬に計画上残すべきだった森林2か所の計約1・5ヘクタールが伐採されていたことが判明した。県は原状回復が図られるまで、工事の一時中止を事業者に指導するとともに、誤伐採の範囲を精査するよう求めていた。
今月12日に事業者から新たに確認された誤伐採箇所と復旧計画の報告があり、県は15日付で誤伐採の原因について報告を求める行政指導を実施した。
誤伐採は県が森林法に基づく開発許可を行った際、事業者に課していた条件に違反する行為だ。熊谷知事は報道陣の取材に対し、「許可条件違反として前例のない規模の伐採であり、大変遺憾だ。うっかりでは説明がつかない」と述べ、事業体制を含めた工事の問題点について監視を強化する考えを強調した。