花角知事が再稼働を容認する前提として国に求めた7つの項目。「地元同意」が完了してもなお避難道路の整備など課題は残されたままです。
赤沢経済産業相と面会した花角知事。手渡した回答書には国に求める7つの項目が記されていました。
〈花角知事〉
「最終的には7つの項目について国の対応を確認したうえで了承するということに結論に達した次第」
柏崎刈羽原発の再稼働を容認する前提として花角知事が挙げた7つの項目。その一つが避難道路の整備です。原発から6方向の放射状に延びる避難道路については全額国費で整備することが決まっています。ただ、完成まで10年以上かかることも予想されています。とくに懸念されるのが大雪と原発事故が重なる複合災害です。
2022年12月には大雪の影響で柏崎市の国道8号で大規模な車の立往生が発生。避難の課題が浮き彫りとなりました。花角知事は「避難路の整備促進」や「除雪体制の強化」などを国に求めています。
〈赤沢亮正 経済産業相〉
「避難する経路の整備促進や、除排雪体制の強化などに向けて県、関係省庁と連携しつつできる限り速やかに整備を推進してまいります」
さらに花角知事が求めたのは東京電力の信頼確保に向けた取り組みです。東京電力をめぐってはIDカードの不正使用や核セキュリティの不備など問題が相次いで明らかになりました。
〈東京電力 小早川智明社長(2021年当時)〉
「大変なご心配をおかけしましたことにつきまして会社を代表して心よりお詫び申し上げます」
〈花角知事(2021年当時)〉
「東京電力の信頼性現状でも信頼性はなかなか回復していないと思っています」
県が行った調査では「東京電力が柏崎刈羽原発を運転することは心配だ」と答えた県民は約7割に上ります。
赤沢大臣は内閣官房副長官をトップとする「監視強化チーム」を新たに設置したことなどを花角知事に伝えました。
〈花角知事〉
「ぜひとも着実に、そして確実に実施していただきたい、取り組んでいただきたい」
1月にも再稼働が見込まれる柏崎刈羽原発。避難道路の整備や東京電力の信頼回復など課題は残されたままです。