東京都西東京市の住宅で住人の母子4人が無理心中したとみられる事件で、母親名義で契約されていた練馬区のマンション一室から男性の遺体が見つかったことが23日、警視庁捜査1課への取材で分かった。
男性は母親の数年来の知人とみられ、十数カ所の刺し傷や切り傷が確認された。同課は男性が殺害されたとみて、両事件の関連を調べている。
同課によると、男性は会社員中窪新太郎さん(27)で、母親は職業不詳野村由佳さん(36)。22日午後7時15分ごろ、捜査員が練馬区南田中のマンション一室を捜索したところ、目張りされた寝室のクローゼット内から遺体が発見された。太ももや背中を刺されるなどし、腐敗した状態だった。リビングからは牛刀のような刃物が見つかった。部屋は野村さんが3月から契約し、中窪さんが1人で住んでいたという。
野村さんと子ども3人は19日夜、西東京市北町の自宅で意識不明の状態で倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡した。自宅は施錠され、第三者が侵入した形跡は確認されておらず、野村さんが無理心中を図ったとみられる。
子ども3人は、高校1年の長男(16)、小学5年の次男(11)、同4年の三男(9)と確認された。
中窪さんは母子4人の死亡より前に殺害されたとみられ、同課が詳しい状況を調べている。 [時事通信社]