園児7人にわいせつ、元保育士に懲役13年判決…東京地裁「立場を悪用した卑劣極まりない犯行」

保育所に通う園児に対してわいせつな行為を繰り返したとして、不同意性交と不同意わいせつの罪に問われた元保育士の男(32)に対し、東京地裁は懲役13年(求刑・懲役15年)の判決を言い渡した。村田千香子裁判長は「保育士の立場を悪用した卑劣極まりない犯行で、刑事責任は重大だ」と述べた。判決は23日付。
判決によると、被告は2023年11月~24年8月、勤務していた東京都墨田区の保育所内で、当時3~6歳の園児7人に対し、計8件の性的暴行やわいせつ行為をした。
判決は、保育士として児童を守るべき立場だったにもかかわらず、「児童らが性的な意味を理解できないほど幼いことにつけ込み、自らになついていておとなしい児童への犯行に及んだ」と批判。「被害に遭った児童の成長に悪影響を及ぼす懸念もある」とも言及した。
さらに、被告が保育所内で調査を受けた後も犯行を繰り返していたと指摘し、「長期間、矯正施設に収容することは免れない」と結論付けた。
一方、判決は、起訴事実のうち園児1人に対するわいせつ行為については、防犯カメラの映像などからは犯行を特定できなかったとして、無罪とした。