横浜ゴム三島工場で「従業員が刺され液体まかれた」と通報、15人けが…ガスマスクのようなもの着用の男を逮捕

26日午後4時半頃、静岡県三島市南二日町の横浜ゴム三島工場の関係者から「従業員が刺され、液体がまかれた」と110番があった。駆けつけた警察官が刃物で刺したとみられる男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
発表によると、逮捕されたのは同市の無職の男(38)。男は26日午後4時頃、同工場内で同社社員の男性(28)を刃物のようなもので刺した疑い。県警は認否を明らかにしていない。現場からは凶器とみられる刃物1本が押収された。捜査関係者によると男は工場の関係者とみられるという。
警察や消防によると20~50歳代の男性15人がけがをして病院に搬送された。8人は刃物で刺されたとみられるが、全員意識はあるという。捜査関係者によると、男はガスマスクのようなものを着用していた。漂白剤のような液体がまかれたとの情報もある。県警は単独で事件を起こしたとみて詳しい経緯を調べる。
同工場に勤務する男性(23)は「危ないので外に出ろと指示があり、仕事を中断した。集団で帰宅するように促されたが、こんな事件が起きるなんて怖い」とおびえた様子で話した。
現場は伊豆箱根鉄道駿豆線の三島二日町駅近くの住宅街。横浜ゴム(本社・神奈川県平塚市)は車のタイヤなどを製造している。同社のホームページによると、三島工場は乗用車用のタイヤを製造し、従業員は987人(2024年12月時点)。同社広報室は読売新聞の取材に「被害を受けた社員の一刻も早い回復を祈っている。警察の捜査に協力していく」としている。