脚本家の内館牧子さんが死去 77歳、NHK朝ドラ「ひらり」、横審初の女性委員も

NHK朝の連続テレビ小説「ひらり」や、NHK大河ドラマ「毛利元就」などの脚本家で、女性初の横綱審議委員も務めた内館牧子(うちだて・まきこ)さんが17日、急性左心不全のため死去した。77歳。日本脚本家連盟などが26日、発表した。葬儀はすでに近親者のみで行った。来春「お別れの会」を行う予定。
昭和23年、秋田市生まれ。武蔵野美大を卒業後、13年のOL生活を経て脚本家に転身。若い男女の恋愛を描いた民放ドラマ「クリスマス・イヴ」「想い出にかわるまで」など話題作の脚本で注目された。
その後、NHK朝ドラで平成4年の「ひらり」、12年の「私の青空」、同大河ドラマでは9年の「毛利元就」も手掛け、5年に橋田賞を受賞。
大の相撲好きでも知られ、12年から10年間、女性で初の横綱審議委員を務めた。この間、横綱・朝青龍(当時)の素行をめぐる批判など辛口発言を続け、「朝青龍の天敵」「横審の魔女」とも呼ばれた。
15年には、宗教学的見地から大相撲を研究するため東北大大学院に入学、17年には同大相撲部の監督も務めた。
エッセー、小説も多く、27年に刊行した小説『終わった人』はエリートサラリーマンの定年後の人生を描き、映画化。30年には終活世代の女性を主人公にした小説『すぐ死ぬんだから』もヒットした。