名大病院、小児手術を一時停止=死亡事故や薬剤誤認受け

名古屋大医学部付属病院は27日、小児外科手術を9日から一時的に停止したと発表した。健康な臓器を誤って摘出したり、手術中に死亡したりする医療事故に加え、医師が薬剤の効能を誤認していたのに院内手続きが通ったことも判明し、患者の安全や管理体制に重大な懸念が生じたとしている。再開時期は未定。
同病院によると、2023年に内視鏡手術を行った際に健康な腎臓が摘出されたほか、今年も内視鏡手術中に心停止し死亡する事故が起きた。医師が今年、薬剤の効能を誤認したまま院内手続きを申請し、承認を受けて患者に投与し、手術を行ったことも新たに判明した。
丸山彰一病院長は「患者、ご家族、地域の方々に多大なご心配とご迷惑をかけ深くおわびする」とコメント。停止措置の間、他院での手術などが難しく、患者に不利益をもたらす恐れがある場合は例外的に手術を実施するとしている。 [時事通信社]