衆院の女性トイレ増設、超党派の女性議員有志が求める…男性用便器67個に対し女性用22個

超党派の女性衆院議員の有志が、衆院内の女性用トイレの増設を求めている。昨秋の衆院選で当選した女性は過去最多の73人となった一方、女性用トイレは男性用に比べると少なく、待ち時間が長くなることで、議員活動に影響が出かねないためだ。
国会議事堂が完成した1936年には女性に参政権がなかった。女性の政界進出にあわせ、女性用トイレの設置が進み、衆院本館全体では、現在男性用12か所、女性用9か所だ。ただ、便器数で見ると、女性用は22個で、男性用の67個より少ない。本会議場近くの女性用トイレは1か所で、便器は2個しかない。
女性議員12人が今月、浜田靖一・衆院議院運営委員長に提出した要望書では、「混雑や待機時間の発生が日常的」「議事進行や職務遂行にも影響を及ぼしかねない」などと指摘。「来年度のできるだけ早い時期」に本会議場付近などに増設するよう求めた。
高市首相を含む女性議員の約8割にあたる58人が賛意を示しており、呼びかけ人の小宮山泰子衆院議員(立憲民主党)は「トイレを諦めたり我慢したりすることもある」と記者団に訴えた。浜田氏は「前向きに議論する」と応じたという。