ベネズエラ情勢を受けて日本の政界も緊迫している。そんな中、高市早苗首相が4日にX(旧ツイッター)で出した声明が物議をかもしている。
この〝武力による現状変更〟に対して、日本の反応はどうか。外務省は外務報道官談話を公表。邦人の安全確保を最優先にするとし「日本政府としてはこれまでも、一刻も早くベネズエラにおける民主主義が回復されることの重要性を訴えてきています」との立場を強調。国際法の原則の尊重に言及しつつ、民主主義の回復および情勢の安定化に向けた外交努力を進めるとまとめた。
その後、高市氏もXに声明を発表。高市氏の「指示の下」で邦人の安全確保にあたるとし、民主主義の回復や法の支配の尊重などに触れ、情勢の安定化に向けて外交努力を続けるとの決意を述べている。つまり、外務報道官談話をほぼ踏襲していたのだ。
これには野党からツッコミが入った。立憲民主党の田島麻衣子参院議員は「他国への武力行使を否定しない総理のコメントに抗議をします」、社民党の大椿裕子前参院議員は「最も重要なことが書かれていない。これがアメリカでなければ、高市総理は非難するだろう」と、米国への言及がないことにXで苦言を呈していた。
一方で米国の行動の是非に踏み込まない曖昧さを評価する声もある。というのも、昨年は曖昧さをなくした台湾有事をめぐる高市氏の国会答弁によって、日中関係が不安定化した苦い経験があるからだ。「台湾有事をめぐる発言は間違っていないので撤回する必要はないが、言わなくてよかった発言だった」(永田町関係者)
無難な発信に抑えた高市氏だが、国会では野党から米国の行動への見解について追及があるに違いない。