社長から届いたメールは詐欺だった――。企業の役員になりすまして社員にメールを送り、LINEグループなどに誘導し金を振り込ませる「ビジネスメール詐欺」の相談が昨年12月以降、全国で相次いでいる。業務命令を装い送金させるため、被害が高額になる恐れがあり、警察などが注意を呼びかけている。
兵庫県警にはこれまで、約10件の相談が寄せられた。メールの差出人は会社の社長や役員で、件名は「【至急】グループ作成依頼」など。本文でLINEグループの作成を指示され、社員が実際にLINEグループを作ると、「口座残高のスクリーンショットを送るように」「取引先への支払いがある」などのメッセージが届き、口座に送金を指示されるという。
県警は詳細を明らかにしていないが、実際に被害が生じたケースがあり、県警が詐欺事件として捜査している。
独立行政法人・情報処理推進機構によると、昨年12月16日~今月8日に全国で計54件の相談があった。LINEに移行させるのは、メールだと企業のセキュリティーが厳しいためだと考えられるという。
同様の手口の被害は、各地で起きており、同機構の担当者は「いつもと違う方法で送金を求められた場合などには、送信元に電話などで確認してほしい」と話している。