北朝鮮漁船と水産庁の漁業取り締まり船「おおくに」の衝突事故で、おおくにが8日に新潟西港(新潟市)に帰港したことを受け、第9管区海上保安本部(新潟市)は船長や乗組員から当時の状況を聴いた。おおくにの船首下部の球状に突き出た部分が北朝鮮漁船の左舷横の船底部付近にぶつかり、押し倒すような形で転覆し、沈没した可能性があると明らかにした。
海上保安庁によると、沈没漁船の乗組員約60人を救助した北朝鮮の別の漁船は8日午前10時ごろまで、日本の排他的経済水域(EEZ)外の付近海域にとどまり、海保の巡視船が無線で事情聴取を要請したが、応答はなかった。その後、北朝鮮方向に向かって航行を始めたという。海保の岩並秀一長官は7日夜の記者会見で、北朝鮮漁船の乗組員から事情を聴く前に別の北朝鮮漁船に救出されたことについて「当時、行方不明者がいるという前提で人命救助を最優先に捜索に当たった」と述べ、問題はないとの見解を示した。【松本惇、露木陽介】