《有名高校野球部員が書類送検》未成年者によるわいせつ動画事件、子供を守るために何をすべきか「注意喚起が逆効果になるリスク」「学校が誤った対応をすることも」

未成年者によるわいせつ動画拡散事件が問題視されている──。2月12日、甲子園の常連である日本大学第三高校(日大三高、東京都)の硬式野球部男子部員2名が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で書類送検された。昨年3~4月頃、17才の部員が女子生徒に対して自撮りしたわいせつな画像や動画を3回にわたって要求。その動画がほかの部員たちにも拡散されたという。
加害者がどうなるのかしっかりと教えるべき
わいせつ動画はネット上に流出し、広く共有されてしまうこともある。ネット上の動画を完全に消去することは難しく、被害者に一生消えない”傷”を残すのが同種の事件だ。一方で加害者はどうか。日大三高の事件で送検された2名は未成年なので、少年法に則って裁かれる。
「まず家庭裁判所に送致され、本人の性格や周囲の環境、事件の背景などを調査し、それを踏まえて少年審判を開くかどうか決定します。今回は身柄が拘束されておらず在宅での調査が行われています。在宅調査の事件は処分が軽くなる傾向がありますから、保護観察処分もしくは不処分になる可能性が高いでしょう」(全国紙社会部記者)
今回は、学校としても慎重な対応を迫られている。
2月14日、日大三高は《【お詫び】不適切動画の拡散について》というタイトルで公式ホームページに学校の見解を掲載。そこには《報道されていることは概ね事実であると認識しております》とした上で《加害者についての詳細が報じられることにより、被害者が特定されかねないこと、被害内容の詳細が報じられることにより、被害者が二次被害を受けかねないことから、皆様にはご配慮をお願いいたします》とあった。
広く報じられ、多くの人の知るところとなったこの事件。注意喚起を促すはずの報道が、むしろ子供たちの欲望をかき立ててしまうこともあるという。明治大学教授でスクールカウンセラー(学校臨床心理士)として、多くの児童・生徒のトラブルに向き合った経験を持つ諸富祥彦さんは、こう話す。
「こういった報道を受けて、『危険だから気をつけなくては』と受け止める子供がいる一方で、『自分もやってみたい』と思う子供も一定数いるんです。
子供は残酷で、湧き上がってきた感情をコントロールできず後先考えずに暴走してしまうことがある。ですので、書類送検された結果、加害者たちがどのようになるのかというところまでしっかりと報じるとともに、学校でも犯罪行為をすることが、その後どのような暗い影を落とすことになるかも徹底的に教えるべきだと思います」
学校に頼り切るだけでなく、わが子や孫を守るために親ができることもある。
「気をつけてほしいのは、児童ポルノの撮影や拡散は犯罪であり、学校側では判断がつかず、誤った対応をしてしまうケースもある。生徒たちを刺激し、騒動を外部に広げてしまうリスクだってあります。何かあったときは即警察に相談しましょう」(諸富さん)
女子生徒たちの心理につけこんだ犯罪が横行する社会にしてはいけない。
(前編を読む)
※女性セブン2026年3月12日号