【判決詳報】1人暮らし女性狙いマンション侵入 性的暴行加え、同棲の男性にも「家族ごと殺す」などと脅迫…男(23)に拘禁刑12年 撮影や職場把握など様々な隠ぺい工作を「卑劣極まりない」と指弾 大阪地裁

1人暮らしの女性が住んでいそうなマンションに狙いをつけ、帰宅する女性を襲う計画を立てたのは、インターネットの掲示板で知り合った面識のない男3人。男は住民の後について、オートロックのマンションに侵入していました。大阪地裁は、9日、女性に性的暴行を加えたなどとして、男1人に対し、拘禁刑12年の判決を言い渡しました。

▼「静かにしろ、殺されたいんか」脅迫し侵入、性的暴行の様子を撮影

判決によりますと、中国籍の渡辺哲理こと李博倫被告(23)は去年6月、大阪府内のオートロック付きのマンションに住民の後について侵入した翌日の深夜、ネット上で知り合った山下高志被告(44)と相馬崇司被告(33)と共謀し、同じマンションにおいて、20代の女性に対し、背後から口をふさぎ、「静かにしろ、殺されたいんか」などといって脅迫。押し倒しながら女性の住宅に侵入しました。

包丁のようなものを突きつけた李被告は、女性の口に布のようなものを詰め込み、両手首にガムテープを巻きつけ、性的暴行を加え、全治10日のけがをさせました。また、その様子を6回にわたり撮影しました。

▼女性と同棲の男性にも「通報してみ、家族ごと殺すぞ」

さらに、女性と同棲していた20代の男性が帰宅した際にも包丁のようなものを押し付け、電話で「通報してみ、家族ごと殺すぞ」などと言って、服を脱がせ、両手首と両足首をガムテープで巻きつけるなどの暴行脅迫を加え、全治14日間のけがをさせました。

これまでの裁判で李被告は起訴内容を認めていて、検察側は「犯行に至る経緯や動機に酌量の余地はない。計画的犯行である上、犯行態様が卑劣極まりない」と懲役13年を求刑していました。

▼「種々の隠ぺい工作をしており卑劣」判決は『拘禁刑12年』

大阪地裁の荒木未佳裁判長は9日の判決で、

「1人暮らしの女性が多いマンションを狙い、1人でエレベーターに乗る女性に同乗して居住階を把握した後、共犯者を呼び寄せ、女性を背後から襲い、強く脅迫して、通報できない心理状態に陥れるなど、周到に準備された犯行で、計画性が非常に高い」

「約1時間半にわたり3人で性的暴行を加えて様子を撮影し、『同意書』なる書面を書かせ、身分証の写真を撮り、職場や実家の住所などを聞きだし、他言すれば家族ごと殺す、動画をばらまくと言うなどして、種々の隠ぺい工作をしており卑劣である」などと指弾。

「女性は、安心できる場所であるはずの自宅において、一生ぬぐえないほどの強い精神的苦痛を受け、女性は一人で外出することにも困難を感じるなど、被害者2人の今後の生活に多大な影響を及ぼした」などとして拘禁刑12年の判決を言い渡しました。