長射程ミサイル、熊本に搬入=初の反撃能力、月内配備―防衛省

反撃能力(敵基地攻撃能力)の要となる長射程ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」の初配備に向け、陸上自衛隊が配備先となる陸自健軍駐屯地(熊本市)に発射装置などを搬入したことが9日、関係者への取材で分かった。防衛省は同駐屯地への月内の配備を表明している。
関係者などによると、発射装置などを載せた輸送車両は7日に陸自富士駐屯地(静岡県小山町)を出発。9日未明に健軍駐屯地に到着した。
同ミサイルは1000キロ程度の飛翔(ひしょう)が可能で、相手部隊を遠方から排除する「スタンド・オフ・ミサイル」と呼ばれる。中国が軍事活動を活発化させるなど、急速に悪化する日本周辺の安全保障環境を踏まえ、同省は反撃能力の整備を急いでいる。
一方、他国からの攻撃目標となるリスクが高まるなど、地元の懸念も根強い。熊本市の大西一史市長は7日、配備計画に一定の理解を示した上で「搬入について事前の説明がなく、報道で知る形となったのは大変遺憾だ」とするコメントを発表した。
反撃能力を巡っては、富士駐屯地への地対地ミサイル「島しょ防衛用高速滑空弾」の月内配備も予定されている。 [時事通信社]