埼玉県立小児医療センターは11日午後に会見を開き、去年、埼玉県立小児医療センターで白血病の治療のため抗がん剤の髄腔内注射を受けたあと重篤な神経症状を発症し、10代の男性患者1人が死亡し、10代と10歳未満の2人の男性患者が今も人工呼吸器をつけて治療中であることを明らかにしました。
埼玉県立小児医療センターによりますと、3人の男性患者はそれぞれ、去年1月から10月にかけて白血病の治療のため抗がん剤の髄腔内注射を受けたあと、大腿部の痛みなどの重篤な神経症状を発症し、障害のため人工呼吸器をつけて治療を受けるようになったということです。
このうち10月22日に注射を受けた10代の男性患者1人は、ことし2月6日に死亡しました。
また、ほかの10代の男性患者と10歳未満の男性患者、あわせて2人は今も治療中だということです。
病院は11月以降、全ての患者の抗がん剤の髄腔内注射を中止し、外部の有識者らで構成する調査対策委員会を立ち上げて原因究明に当たってきました。
この調査によると、注射の工程や治療に問題が認められなかったものの、患者の髄液を検査したところ、本来、抗がん剤髄腔内注射では使用されるはずのない別の薬液が検出されたということです。
その結果、調査対策委員会は別の薬液が重篤な神経症状の原因である可能性が高いという結論を出しました。この結論を受け、病院は事件・事故の両面の可能性があることから3月10日付で埼玉県警大宮警察署に届け出ると共に、引き続き原因究明を行っているということです。
また病院は、事案の発生を重く受け止めるとともに、薬液の調製時の管理をさらに徹底し、作業を複数人で確認することや薬液の保管・管理を徹底することなどによって、確認・管理体制の強化や再発防止の徹底を図るとしています。
病院は午後2時半から行った記者会見で、亡くなった患者と治療中の患者およびその遺族と家族に対し、心よりおわび申し上げますと謝罪しました。