卒業祝う赤飯給食2100食廃棄 福島・いわき「3.11になぜ」で 市長「相談ない」

福島県いわき市の市立中5校で11日、卒業祝いとして給食の献立にあった約2100食分の赤飯が調理後に廃棄されていたことが16日、分かった。東日本大震災の発生日と重なっていたため、保護者から疑問視する電話があり、提供を取りやめたという。5校の生徒には代わりに、備蓄品の缶詰のパンやアルファ米を出した。
市教委などによると、調理したのは市内に7カ所ある学校給食共同調理場のうち小名浜調理場。11日午前に保護者から学校に「震災の日に赤飯を出すのか」と問い合わせがあったという。東日本大震災でいわき市では、関連死も含め468人が死亡。この日午後、市主催の追悼式が予定されていた。学校から報告を受けた市教委は赤飯提供の中止と廃棄を決めた。
市教委は「献立を詳細に把握していなかった」とするが、献立は事前に学校から生徒や保護者に知らせ、市教委のホームページにも掲載している。
内田広之市長は「3月11日に赤飯が重なってしまったことに対し、仮に何らかの対処をするにしても、約2100食分破棄はもったいないと感じる。こうした件について、今後、私を含め市長部局にもあらかじめ相談してから判断するよう教育委員会に指示した」とコメントした。
教育委員会に対する首長の権限は、平成27年に施行された改正地方教育行政法で強化されたものの、教委が首長から独立した執行機関であることは変わらない。