高市首相、中東沈静化努力表明へ=トランプ氏の要求焦点―就任後初訪米へ出発

高市早苗首相は18日夜、トランプ米大統領と会談するため、ワシントンに向けて出発した。イランが事実上封鎖したホルムズ海峡の航行の安全が重要テーマに浮上。自衛隊派遣を含め、トランプ氏がどんな行動を日本に求めてくるかが焦点だ。首相は自衛隊の活動には法的制約があると説明する一方、イランとのパイプを生かして事態の早期沈静化に努力すると表明し、理解を得たい考えだ。
首相の訪米は就任後初めて。日米首脳会談は米東部時間19日にホワイトハウスで行われる。
トランプ氏はホルムズ海峡への艦艇派遣を日本などに呼び掛けてきたが、17日になって支援は不要と表明するなど、発言に揺れが目立つ。自衛隊の派遣は法的にも政治的にもハードルが高く、日本政府内では「戦闘収束前の自衛隊派遣は困難」(関係者)との声が強まっている。
首相は18日の参院予算委員会で、トランプ氏から自衛隊派遣を求められた場合の対応について「日本の法律に従って、できることはできる、できないことはできないとしっかり伝える」と強調。一方でイランとの友好関係を生かして事態沈静化を働き掛けていることに触れ、「そういったわが国の立場もしっかり伝える」と語った。
出発に先立ち、首相公邸で記者団の取材にも答え、「何より重要なことは事態の早期沈静化だ。中東地域の平和と安定に向けて取り組むことだ」と指摘した。
イラン情勢に加え、対中外交、経済安全保障などもテーマとなる。首相は近く見込まれる米中首脳会談をにらみ、威圧的な行動を強める中国を巡る認識の擦り合わせを目指す。
日米関税合意に基づく5500億ドル(約87兆円)の対米投融資の一環としてアラスカ州産原油の増産協力で合意する方向。重要鉱物の脱中国依存に向けた連携拡大など経済安全保障を前面に打ち出す。日本の防衛費増額方針も説明する。
ワシントンでは首脳会談に続いてワーキングランチが開かれ、トランプ氏主催の夕食会も予定される。首相には茂木敏充外相、赤沢亮正経済産業相が同行。21日に帰国する。 [時事通信社]