働いて、働いて、働いてまいります──座右の銘が、自らの首を締めることになるとは誰が想像しただろうか。日米首脳会談という重要な局面を迎えた高市早苗首相(65才)だが、その体調を案ずる声が絶えない。自らに課した高いハードルに身体が悲鳴を上げる状況を、周囲はどう見ているのか。【前後編の前編】
3月18日夜(現地時間)、米ワシントン郊外に降り立った政府専用機から、高市首相が姿を現した。持病のリウマチでけがが悪化した右手には、黒いサポーターが装着されている。笑みを浮かべつつタラップを下りる首相は、その右手で頼りなさげに手すりを掴み続けていた──。
首相就任後初となる訪米で、ドナルド・トランプ米大統領(79才)との会談に臨んだ高市首相。昨秋の日本での初会談では、トランプ大統領が高市首相を「勝者」と持ち上げるなど、親密さをアピールすることに成功した。しかし首相周辺は、今回の会談に不安を禁じ得なかったという。政治部記者が語る。
「現在、アメリカ・イスラエルから軍事攻撃を受けているイランは”エネルギー輸送の大動脈”と呼ばれるホルムズ海峡を封鎖することで対抗しています。トランプ大統領は船舶を守る艦船の派遣を日本など各国に求めていましたが、法的な制限もあり、現実的には難しい。
他国も要請に応じないとみるや、トランプ大統領は突然”支援は必要ない”とSNSで不満をぶちまけました。話が二転三転するトランプ大統領だけに、イラン情勢についてどんな要求をしてくるかわからず、高市首相も神経をとがらせていたはずです」
結果として、高市首相が「世界の繁栄と平和に貢献できるのはドナルドだけだ」などと称賛した効果もあってか、トランプ大統領は強硬な要求を行わなかった。出迎えに現れたトランプ大統領にはハグをしてみせるなどスキンシップも駆使し、難局を乗り切ったのだ。しかし、予算審議の最中での訪米という負担は、確かに高市首相の体を蝕みつつある。
会談前の3月12日、衆院予算委員会の後、椅子に座ったまま1分近く立ち上がれない場面があり、その後の公務を欠席したのだ。永田町関係者が言う。
「その日、首相は朝から具合が悪そうで、声もガラガラでした。トイレ休憩の際には壁に寄りかかる姿を見せるなど、もはや”限界状態”。帰りの車にも何人かに体を抱えられるようにして、ようやく乗り込んでいました。