「みんなで大家さん」出資金、運営会社に全額返還命令 大阪地裁

不動産投資商品「みんなで大家さん」の運営が破綻する恐れがあるとして、出資者3人が、運営会社「都市綜研インベストファンド」(ファンド社、大阪市)に出資金計約1700万円の返還を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(林田敏幸裁判官)は26日、全額の返還を命じた。
「みんなで大家さん」は、不動産特定共同事業法に基づき、多数の出資者から資金を集め、不動産を取得・運用して利益を分配する小口の投資商品。「シリーズ成田」をはじめ、複数の商品があり、不動産会社「共生バンク」(東京都千代田区)グループのファンド社が2007年から運営し、別のグループ会社「みんなで大家さん販売」(千代田区)が販売している。
弁護団によると、25年以降、出資者計約2500人が契約解除や出資金の返還を求めて大阪地裁に集団提訴し、請求額は約230億円に上る。今回は一連の集団訴訟で初の判決だった。
地裁は、出資者3人についてはファンド社との契約解除の手続きが済んでおり、3人は出資金の返還を請求できると判断した。
一連の集団訴訟の原告には、契約解除の手続きが済んでいない出資者も含まれている。出資者とファンド社との契約は個々で形態が異なっており、弁護団によると、26日の地裁判決が他訴訟へ直ちに影響するかは見通せないという。ファンド社は「判決を検討し、誠実に対応を検討していく」とコメントした。
みんなで大家さんには約3万8000人が約2000億円を出資しているとされる。しかし、開発計画を出資者に十分説明することなく変更したとして、ファンド社が24年6月に大阪府から行政処分を受け、一部商品で分配金の支払いが滞り、集団訴訟が起こされた。【岩崎歩】