読売新聞グループ本社は30日、本紙の元経済部記者についてSNS上で流布・拡散されている情報が、国会答弁や記者会見の客観情報から、事実無根であることを確認した。
問題の虚偽情報は、2009年2月、中川昭一元財務・金融相(故人)がローマで開かれた先進7か国財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、ろれつが回らない状態で記者会見し、その後辞任した問題を巡るもの。SNS上では、記者会見の直前、当時の財務省国際局長が中川氏をランチに誘い、そこに本紙記者らが同席。本紙記者から「記者会見がなくなったのなら、この薬を飲んで食事のあと、ゆっくり休んだら」と言われ、中川氏は渡された薬を飲みワインを一口飲んだ、とされている。
しかし、中川氏は帰国直後の国会答弁で、「若干風邪を引いており、前の日の夜、風邪薬をふだんよりも多めに飲んだ」「記者会見の場面で風邪薬等々の影響が出てしまった」などと述べ、自ら風邪薬を飲んだことが原因と認めており、本紙記者が薬を渡した事実はない。記者団に対しても、「風邪薬を(ローマに向かう)飛行機の中で飲んだ。それが多めになってしまったことが原因。酒も飛行機で飲み、その相乗効果で誤解を招いたのは事実で申し訳ない」と語った。
当時の河村建夫官房長官も記者会見で、中川氏から「風邪薬を多めに飲んだのが原因」との説明を電話で受けたことを明らかにしていた。「体調にかなり無理があった。深酒したとかとは全く関係ない」とも述べた。
本社は、虚偽情報の拡散は放置できないため、目に余る投稿の削除を求める法的措置を検討する。