皇居外濠の水質浄化へ、都が玉川上水や荒川から水を引き込む計画公表…2035年頃「水の都」復活

皇居の外濠(そとぼり)の水質浄化に向け、都は事業の実施計画を公表した。流れ込む水を大幅に増やし、緑の藻で水面が濁る「アオコ」を防ぐ。玉川上水や荒川から水を引き込み、順調に進めば、2035年前後に江戸時代の「水の都」の姿が一部でよみがえる。
外濠は1604~36年、江戸城の二重堀の外側として構築された。今は飯田橋駅や四ツ谷駅などの近くに掘割が残るが、水の流入が乏しいため、植物プランクトンが異常増殖するアオコが発生し、悪臭や下流の水質低下などを招いている。
都心での豊かな水辺の復活を目指す都は、2022年に外濠浄化の基本計画を策定し、具体策を検討してきた。実施計画によると、外濠のうち市ヶ谷駅付近の「市ヶ谷濠」に、玉川上水を流れる下水再生水と、荒川から引いた水を毎秒計500リットル流し込む。
玉川上水からは、2キロ超の新たな導水路を整備するなどして水を引き込む。板橋区内に導水ポンプ所も新設し、荒川からの水を玉川上水に合流させる。市ヶ谷から飯田橋にかけての外濠の水は5日ほどで入れ替わるようになるという。
整備費用は総額340億円を見込む。外濠の構築400周年にあたる30年代半ばの完成を目指し、今年度は工法などを確定させる。着工時期は未定という。