経済産業省は28日夜、日本政府が輸出手続きを簡略化できる優遇国「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外したことに関する韓国政府の主張に対し、反論の談話を発表した。
韓国側が28日、除外は日本企業に賠償を命じた韓国人元徴用工訴訟をめぐる経済報復措置だと批判していたが、経産省は「(日本の措置は日本国内の)輸出管理制度を適切に実施するために運用を見直したもの」との主張を改めて展開した。
韓国政府が28日発表した談話は、今回の日本の措置が徴用工問題に対する「明白な貿易報復」としていた。これに対し、経産省は「韓国の輸出管理制度や運用に不十分な点がある」ことを根拠にした国内の貿易管理体制の改善だと主張した。
貿易管理をめぐって両国間の対話が途絶えていることについても、韓国側は「(日本が)たび重なる対話提案に対して納得できない理由で応じずにいる」と訴えていた。経産省はこの点について「条件が整えば、政策対話を再開する用意があるとの考えに変わりはない」と回答。7月12日に開いた日本の措置に関する「事務的説明会」後、日韓双方で合意した内容と異なる主張を韓国が繰り広げたことを訂正すれば、対話に応じるとの姿勢を示した。(伊藤弘毅)