作家の柚木麻子さんは22日、世界的なベストセラー小説「BUTTER」の出版権を新潮社から引き上げ、河出書房新社に移したと自身のインスタグラムで公表した。「週刊新潮」掲載のコラムで作家の深沢潮さんらが名指しで差別された問題を受けた対応だとして、「私なりの最大限の意思表示」とつづった。
柚木さんは投稿で「作家仲間である彼女にかかった負担、孤立について見聞きし、出版というシステムの在り方を深く考え直す契機の一つとなった」と説明。版権を移したのは「BUTTER」のみで、他の著作の契約は継続するという。
同作は2017年刊行で、実際に発生した首都圏連続不審死事件をモチーフにした社会派長編。英国で複数の文学賞を受賞し、世界での累計発行部数は約170万部に達している。河出書房新社は6月中旬に新装版を河出文庫から刊行する。 [時事通信社]