全感染症の中で最強クラスの感染力があるとされる、はしか。今年は感染者数が急増し、すでに去年1年間の数を上回っています。その背景の1つに考えられるのが、ワクチンの接種率です。年代によって接種状況が異なるため、確認するのがおすすめです。
藤井貴彦キャスター
「まもなくゴールデンウィークですが、命に関わることもあるはしかの感染者数が急増しています。厚生労働省によると、今年は4月12日までに国内で299人が感染。去年1年間の感染報告者数(265人)を、この4か月ですでに超えています」
「去年の同じ時期と比べると3.8倍以上となっています。関係者の間に危機感が高まっているということです」
小栗泉・日本テレビ報道局特別解説委員
「はしかは39℃を超える高熱や全身に発疹が現れるなどが特徴の感染症で、重篤な合併症を引き起こせば死に至ることもある怖い病気です」
「その感染力はすべての感染症の中で最強クラスとされ、誰も免疫を持っていない状況では1人が平均12~18人に感染させる力があります。大阪大学医学部の忽那賢志教授によると、これはインフルエンザの約10倍、新型コロナウイルスの約3倍です」
「飛まつ感染や接触感染だけでなく空気感染もして、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症するといいます」
藤井キャスター
「今年はなぜ、これほど増えているのでしょうか?」
小栗委員
「感染症学が専門の忽那教授によると、今患者が増えているアメリカや東南アジアなどの海外と日本との往来が増えてウイルスが持ち込まれる機会も増えていること、そしてワクチンの接種率が少しずつ下がってきていることも理由の1つなのでは、といいます」
「はしかには特効薬がなく、感染力が非常に強いため、手洗いやマスクだけでは予防することができません。日本感染症学会によると、有効な予防法はワクチンだけで、ワクチンを2回接種することでほぼ確実に予防ができるということです」
藤井キャスター
「ワクチンを接種したことのある人の割合が下がってきているということですか?」
小栗委員
「そうです。はしかの流行を防ぐには、国内全体の接種率を95%以上に維持することが必要だということです。2022年度には95.4%でしたが、2023年度には94.9%、2024年度には92.7%と徐々に減ってきています」
小栗委員
「今の子どもたちは2回の定期接種を無料で打てますが、年代によって接種状況は大きく異なります。日本感染症学会によると、2回接種が制度化される前の世代、36歳くらいよりも上の年代では2回目を接種していない人が多く、確認するのがおすすめだといいます」
藤井キャスター
「私もその世代ですが、2回打ったかどうか記憶にないという方もいらっしゃると思います。どうすればいいのでしょうか?」
小栗委員
「忽那教授によると、母子健康手帳などを確認して2回の接種歴があれば、それ以上打つ必要はないということです。また医療機関では、はしかを防ぐ抗体があるかどうか検査できます。抗体が足りない場合には追加接種をすることもできるといいます」
藤井キャスター
「自治体によっては、はしかの検査や予防接種の費用を助成しているところもあります。確認してみてはいかがでしょうか」
(2026年4月23日『news zero』より)