11月3日の「文化の日」が「明治の日」に変わるかもしれない。
超党派の「明治の日を実現するための議員連盟」が総会で、明治天皇の誕生日に当たる11月3日の「文化の日」に「明治の日」を併記する祝日法改正案を議員立法で提出する方針を決めた。
これに対しヤフコメには「わざわざ今このタイミングで『明治の日』を併記しようとする動きには違和感しかない」「文化の日が定着しているのに併記する意味がわからない」などの書き込みが相次いだ。
また、「記念日云々についてはどうでも良くて、国民生活、ひいては物価の高騰や石油の安定供給に向けて口先だけではなく、目に見える形で実行力を発揮せよと言いたい」と、他に優先すべき政治課題が山積していることを指摘する声も多い。
X(旧Twitter)では「自民と維新は大日本帝国の復活に着々と作業を進めているのだった」「そのうち『大日本帝国の日を』とか言い出すぞ」「『明治の日』にするのは、憲法を否定し、戦前回帰を目論む自民党や日本会議の一連のムーブメントの一環。彼らは今の憲法が憎くて仕方ないのだ」など、議連の復古的な思想性を批判する書き込みが目立った。
11月3日はもともと、明治天皇の誕生日を祝う「明治節」と呼ばれていたが、戦後GHQの占領政策により「文化の日」へ改称・変更された経緯がある。
1946年11月3日に新憲法を公布する際、GHQは当初「明治節」が利用されることを懸念したが、最終的には、憲法が「文化」を重視する内容であるとして、同日を「文化の日」とする案を認めた。
報道によれば、超党派の同議連には100人超の議員が加盟しているといわれ、現在の会長は古屋圭司自民党衆院議員が務めている。公式Webサイトには役員メンバーの名前が列挙されており、自民党以外からも参加しているのだが、いわゆる保守とか右派と言われる議員がほとんどだ。
日本の社会思想史を専門とする青山学院大学の中野昌宏教授はXに次のように投稿している。
「祝日法第2条の定義では、文化の日11月3日は、はっきりと『自由と平和を愛し、文化をすすめる』ことを趣旨とする祝日とされている。ここでの『文化』は、『自由』『平和』と特に密接な意味合いをもっているのである。自民党の連中はこうした戦後的平和主義の価値観が気に食わないのだ。だから戦前回帰をいつも狙っている」
「『明治の日』というとマイルドに聞こえますが『明治節』に戻したいだけ。戦争の反省を踏まえた、『自由と平和を愛し、文化をすすめる』ための『文化の日』が気に入らないのです」
男系男子、選択的夫婦別姓反対、明治の日……。衆院選で圧勝した高市自民党の本領発揮である。
文/横山渉 内外タイムス