岩手・大槌の山林火災「深刻な局面脱した」、鎮圧近づいているとの見方…29日も朝から雨の見通し

岩手県大槌町は28日夜、町内2か所で延焼が続く山林火災について「深刻な局面は脱した」などとして、鎮圧が近づいているとの見方を示した。発生から7日目を迎える中、28日は午後6時までに5ミリの降雨を観測し、29日も朝から10ミリの雨が降る見通し。消防が今後、上空から炎や煙の有無や熱源などを確認し、延焼の危険がないと判断すれば鎮圧を宣言する。
県によると、焼損面積は28日朝の時点で、吉里吉里(きりきり)地区が1187ヘクタール、小鎚(こづち)地区は前日と変わらない446ヘクタール。2か所で計1633ヘクタールと、27日の降雨以降、拡大が緩やかになっている。
28日は自衛隊のヘリコプターなど10機が上空から散水し、地上からは地元の消防隊員ら約1400人が消火活動にあたった。
町では、人口の約3割にあたる1558世帯3257人に避難指示が発令されており、町民らは解除の前提となる鎮圧を期待する。
22日の火災発生直後から家族5人で釜石市の親戚宅に身を寄せている吉里吉里地区の男性(78)は28日、町内の様子を見に来た。2日連続での雨に「思っていたよりも本降りになってくれた。これで鎮火に近づくのではないか」と話す一方、「避難指示が解除されるまで油断はできない」と気を引き締めた。
「局地激甚災害」指定へ
赤間防災相は28日の記者会見で、山林火災で被害を受けた岩手県大槌町を「局地激甚災害」に指定する見込みだと明らかにした。指定されれば、焼けた樹木の搬出、造林など復旧費用の半額を国が補助する。近く閣議決定する。
赤間氏は「自治体や被災者には財政面や資金面に不安なく災害復旧に取り組んでほしい」と述べた。