立憲民主党東京都連の会長選で、全国区の知名度を誇る参院議員の蓮舫氏(58)が市議に大敗を喫した。2月の衆院選では、公明党と中道改革連合を結成した立民出身者が都内の小選挙区で全敗し、来春に統一地方選を控えて体制刷新を望む地方議員の声が噴き出した形だ。離党者も続出しており、余波は全国に及ぶ可能性がある。(柏木万里、宮川徹也)
無投票が続いてきた会長選は初の選挙戦となり、東京・永田町の会館では15日夜、立民系の参院議員や区市町議員ら約200人が見守る中で投開票が進んだ。東京都武蔵野市議の川名雄児氏(66)が124票、蓮舫氏81票という開票結果が読み上げられると、拍手が沸き起こった。
市議6期目の川名氏は、全国の地方議員の連絡・調整役を担ってきた。立候補時の推薦人には区市町議を中心に59人が名を連ね、蓮舫氏の3倍を超えていた。新会長となった川名氏は「自治体議員、党員、国会議員のフラットな関係を作り上げないと都連はダメになる。党の再生はそこから」と危機感を示した。一方の蓮舫氏は川名氏とは別の場所に立ち、「各議員がちゃんとものを言えるような、勝てる体制を一緒に作る」と述べて会場を後にした。
都議のひとりは「組織のごたごたが対外的にもあらわになってしまった。組織のあり方を見直さなければ、党はますます支持を失うだろう」と漏らした。
会長代行として都連の執行部に入り、新会長への就任が既定路線とみられた蓮舫氏だったが、衆院選直後から潮目は変わっていた。都連幹事会には立民を離党して中道改革に移った落選議員らも顔を出し、各総支部の「顧問」に就任して会合に参加していくことになった。主導したのは、都連幹事長を長く務め、24年の都知事選に盟友の蓮舫氏を擁立した手塚仁雄・前衆院議員とされる。
衆院選惨敗という結果を招きながら、立民での影響力を維持しようとする動きに、地方議員らの間で一気に反発が広がった。会長選を4日後に控えた幹事会では区市議5人の離党も決まった。川名氏を支持した現職区議は「手塚氏に近い蓮舫氏が会長になれば、地方議員の声に耳を傾けない『トップダウン』体質は変わらなかっただろう」と語る。
中道改革には衆院議員だけが参加し、参院での統合は実現していない。地方議員についても、統一地方選まで合流は見送られる見通しだ。公明の地方議員は「これでますます遠のいた。合流を急いだ立民都連の旧執行部への反発が、この結果を生んだのでは」とみる。
東日本の立民の県連幹部は「中道改革の先行きは不透明のまま。地域組織の多くは今後も立民として活動したいという思いが強い」とし、「合流を急げば、他県でも離党者が相次ぐかもしれない」と危惧している。