66年前の写真展示きっかけに4姉妹が再会 「言葉にならない」

福岡県みやこ町歴史民俗博物館で開催中の昭和100周年をテーマにした特別展正面に、町内の商店一家を昭和30年代半ばに写した写真が展示されている。66年前に撮影されたこのモノクロの1枚をきっかけに、写真で肩を寄せ合う4姉妹が数年ぶりに写真の前で再会し、思い出を語り合った。
店はみやこ町光冨の鮮魚・日用品販売「門田商店」。故・門田吉夫さんが戦後すぐに魚屋を開いたのが始まり。その後、木炭などの燃料や冷蔵庫用の氷を配達し、日用品もそろえる商店に発展した。
再会したのは門田さんの娘で、長女有賀淳子さん(78)=福岡市▽次女深川英子さん(76)=宗像市▽三女高辻光代(てるよ)さん(73)=鞍手町▽四女門田佳子さん(71)=みやこ町――の4姉妹。結婚などでそれぞれ家を出た後、顔をそろえる機会が減っていたという。
1960(昭和35)年の正月に撮影されたセピア色の写真には、門田さんと4姉妹ら一家や店の番頭といった計11人が並ぶ。博物館が今春、昭和期の写真を募ったのを受け、佳子さんが家庭で眠っていたアルバム数冊を提供。その中の1枚が巨大写真(縦約3・2メートル、横約3・6メートル)として特別展の正面を飾った。井上信隆学芸員は「家族経営する商店一家が三輪自動車の前で記念撮影しており、高度成長さなかの勢いや昭和の息遣いを感じさせた」と話す。
門田商店は現在も吉夫さんの孫で佳子さんの長女奈津子さん(40)が後を継ぐ。
写真が展示される博物館で会おうと約束していた4姉妹。17日、写真のように肩を寄せ、語り合った。深川さんは「60年以上を経て、写真の前で4人が集えて感激です」、佳子さんは「家族の写真を特別展に飾ってもらい、言葉にならない」と喜んだ。
特別展は6月21日まで。観覧料は大人200円、高校生以下100円。町歴史民俗博物館(0930・33・4666)。【出来祥寿】