日本語教育機関がある国・地域が142で過去最高に

国際交流基金は8日、海外で日本語教育機関がある国・地域の数が142で過去最高になったとの2018年度の調査結果を発表した。教育機関数、教師数も過去最多でアジアでの増加が目立った。学習者数は約385万人で、初の減少を記録した15年度の約366万人からは回復した。
1974年から約3年に1回行う「海外日本語教育機関調査」で、基金の海外拠点や日本大使館などから調査票を送る形で実施。1万9306機関が答え、回答率は96・89%だった。
それによると、日本語教育機関がある国・地域は、前回以降ジンバブエ、東ティモール、ベリーズ、モザンビーク、モンテネグロの5カ国が加わった。機関数は1万8604で前回比2425機関、15%増えた。最多は韓国(2998機関)で、インドネシア、中国、オーストラリア、米国などが続いた。
4月に人手不足軽減を目指し新設された在留資格「特定技能」の対象9カ国での「学校教育以外」の機関数は、ベトナムが前回比4・6倍、ミャンマーが3倍で、日本語学習需要の増加が見られるという。
教師数は7万7128人で同1万3020人、20・3%の増加。国別では中国(2万220人)が最も多く、韓国、ベトナム、インドネシア、台湾などが上位を占めた。上位10カ国・地域の増加率では、ベトナムが最も高く291・6%増え7030人で、ミャンマーが194・3%増え1542人で続いた。
一方、学習者数は384万6773人で、初の減少を記録した15年度の365万5024人からは19万1749人、5・2%増えて持ち直したが、過去最多だった12年度の398万5669人には及ばなかった。東アジアと北米以外の104カ国・地域で学習者が増えた。減少した41カ国・地域のうち韓国、台湾では少子化などが影響したと同基金は見ている。
国際交流基金は日本語能力試験(JLPT)の他、特定技能で求められる日本語能力を測る「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)を主催している。また、海外での日本語教育環境の整備のための専門家派遣や、日本語教授法と学習教材の提供も実施。14~20年度にかけ3000人の日本語話者を現地の日本語教師などのアシスタントなどとして派遣する「日本語パートナーズ」事業も行う。
同基金の安藤裕康理事長は記者会見で海外日本語教育に関し、「日本が外国人人材の受け入れを拡大する中、力を入れなければならない」と意義を強調。「日本語パートナーズ」事業に触れ、「現地の評価も高く、参加したボランティアはその後も滞在国を再訪したり友好関係に貢献したりするなど成果が大きい」とし、来年以降の継続に強い期待を表明した。【和田浩明/統合デジタル取材センター】