日本新聞協会は27日、国民の知る権利を守る観点から、刑事裁判の再審請求を求めた人らが、開示された証拠の写しを第三者に提供する「目的外使用」を罰則付きで禁じる規定の創設に反対し、報道機関への情報提供を禁止対象から除外するよう強く求める声明を公表した。
再審請求審は非公開で行われ、通常の刑事裁判に比べ証拠や審理の内容を外部から検証することが難しい。
声明は「目的外使用」を罰則付きで禁止すれば、再審請求者や弁護士らが証拠を公益目的で活用したり、報道機関に提供したりすることが困難になる、と指摘。規定は取材・報道の実質的な制限につながりかねず、「国民が再審事件の問題点を知る機会が損なわれることを深く危惧する」と懸念を示した。
また、同協会加盟社は、名誉やプライバシー、人権に十分配慮しながら報道活動を行っているとして、表現の自由や知る権利に奉仕する使命を負う報道機関への情報提供を一律に制限し、取材・報道活動を阻害することは「認められない」と表明した。
同協会は、同規定の創設が浮上した今年1月、同趣旨の見解を公表した。しかし国会で審議入りした刑事訴訟法改正案には、懸念が払拭されないまま罰則付きの禁止規定が盛り込まれたことで、改めて強く反対した。