2日午前6時半頃、福島市笹木野の部品製造会社「福島製鋼」から、「クマに従業員がかまれた」と110番があった。同社敷地内で2人が襲われ、その後、近くの住宅地と電子機器製造販売会社「OKIシンフォテック」で1人ずつが相次いで襲われた。福島署や市消防本部によると、20~80歳代の男女4人がけがを負った。1人が重傷、3人が軽傷とみられる。
クマは午前11時時点で、OKIシンフォテックの敷地内にとどまっているとみられ、同署が周辺を規制して警戒している。現場はJR福島駅から北西約3キロのJR笹木野駅近くの住宅街。近くの小中学校の計2校は臨時休校となった。
クマがとどまっているとみられる現場には盾を装備した警察官や消防隊員らが集まり、物々しい雰囲気に包まれた。福島製鋼の関係者は「敷地内でクマが職員を追いかけ回していた」と話した。近くに住む50歳代女性は「人を襲うクマが近くにいるかもしれないと思うと、生活もままならない」とおびえた様子で話していた。
環境省によると、今年1~4月のクマによる人身被害者数は8人に上っている。岩手大の山内貴義准教授(野生動物管理学)は「今は繁殖期で行動が活発になる時期で、盛岡市や仙台市でも市街地に出没している。クマが隠れ場所を探して家屋に入る懸念もあり、近隣住民は戸締まりを徹底して侵入を防止するようにしてほしい」と話している。