同性同士の婚姻を認めていない民法と戸籍法の規定が憲法に違反するかを争っている訴訟の原告らが8日、同性婚の法制化に賛同する署名約3万6000筆を最高裁に提出した。訴訟は15人の裁判官全員が参加する最高裁大法廷に審理が回付されており、来年にも憲法判断が示される可能性がある。原告らは、最高裁が弁論を開き、当事者たちの不利益を直接聞いてほしいと要請した。
法的な婚姻が認められないことで、同性カップルは税や社会保障、相続などで異性婚と同じ権利が保障されていない。同性パートナーと18年間交際している中谷衣里さん(34)は取材に「公正証書の作成などできる限り自分たちは家族だと証明し続けてきたが、それでも足りない部分が多い。最高裁はそれぞれの人生の障壁にきちんと耳を傾けてほしい」と語った。
訴訟では、現行制度が法の下の平等を定めた憲法14条、婚姻の自由を保障する24条1項、個人の尊厳と両性の平等に基づいた家族法の制定を求める24条2項に違反するかが主な争点になっている。高裁段階では違憲5件、合憲1件と判断が分かれた。国側は、男女が子どもを産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与えるのは合理的だと主張している。【安元久美子】