建物の新設が原則として認められない埼玉県川越市内の市街化調整区域に無申請・無許可でモスク(イスラム教の礼拝堂)が建てられ、問題になっている。市は所有者側に撤去と使用中止を求め、所有者と結びつきがあるとみられるパキスタン大使館と協議を続けているものの、撤去に向けた道筋は見えていない。
市によると、モスクは同市下赤坂の4500平方メートルの敷地にあり、ドームなど4棟の建物からなる。市は2024年10月に住民らの通報で違法建築を確認。現場に「工事停止」の警告書を複数回張るなどした。所有者は26年3月、5年以内の撤去を約束する是正計画書を提出したが、4月には駐日パキスタン大使が出席するなどして開所式が行われ、モスクとして使用された。
度重なる指導の結果、市は4日までに、建物の所有者とみられる人物が礼拝を行わないことと敷地に人が立ち入らないようにしたことを確認したという。
市はホームページ内で「市街化調整区域内の違反建築物について」と題して取り組みの現状を公表している。森田初恵市長は10日、「パキスタン大使と面会するなど、一日も早い解決ができるよう進めたい」とのコメントを出した。【仲村隆】