カンボジア拠点の特殊詐欺事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕されたオーナーで統括役とみられる、住居不詳、自称会社役員、佐々木裕介容疑者(38)は、月に1億円規模の報酬を得ていたとみられることが17日、愛知県警などの合同捜査本部への取材で判明した。詐取金の3~4割程度とみられ、詳しい資金の流れを調べる。
合同捜査本部によると、佐々木容疑者はカンボジア北西部ポイペト拠点のオーナー。組織の中華系幹部らへの指示や拠点を運営するための資金提供、日本人かけ子の供給を担っていた。海外の拠点で日本人が上位者となることは珍しく、他の拠点も運営していたとみられる。タイの首都バンコクの高級マンションで生活しながら、遠隔で指示を出したり、各地の拠点に足を運んだりしていたという。
合同捜査本部は、今月上旬に身柄を拘束したタイ当局から引き渡しを受け、日本に向かう機内で16日に逮捕した。
逮捕容疑は、かけ子らと共謀し、2025年2月、ポイペトの拠点から茨城県つくば市の女性(37)に警察官を装って電話をかけ、現金計3140万円をだまし取ったとしている。佐々木容疑者は「黙秘します」と話しているという。【木谷郁佳】