高市首相とインドのモディ首相が2日の会談で合意する「バイオガス戦略イニシアチブ」の全容がわかった。インド農村部に存在する牛のふんなどの資源を活用したバイオガスを大量生産して地域振興を後押しするとともに、同ガスを燃料とする自動車250万台分の新規需要を創出することで日本の自動車産業の成長にもつなげる。
高市首相にとって就任後初の訪印に合わせ、ウィンウィンの日印関係を象徴する目玉事業にする考えだ。
両政府はイニシアチブに基づき、バイオガスの生産施設1000基をインド全土に新たに導入する。まずは500基を対象に約4000億円の円借款を投じる計画で、原料には牛ふんやサトウキビ、稲わらなど未活用の農村資源を充てる。
バイオガスは、環境負荷が小さくインド政府が普及に力を入れるCNG(圧縮天然ガス)車の燃料となる。大量生産が実現すれば、インド国内でのCNG車市場が350万台に拡大し、その約7割にあたる250万台分を日本企業が獲得可能だと見込まれている。
日本としては、インドを足がかりに新興・途上国のCNG車市場に本格参入し、電気自動車(EV)で先行する中国に対抗したい考えだ。インドにとっても、エネルギー自給率向上が期待できるメリットがある。