資源エネルギー庁幹部は3日、青森県の宮下宗一郎知事と面会し、日本原燃が同県六ケ所村に建設中の使用済み核燃料の再処理工場について、日本原燃が目標とする2026年度中の完成が「遅れる可能性がある」と述べた。完成時期はこれまでも27回延期されており、宮下氏は日本原燃が実現性の高い新工程を示すよう国を通じて要請した。
エネ庁の久米孝電力・ガス事業部長が青森県庁を訪問し、宮下氏に再処理工場の審査状況を説明した。日本原燃が6月の原子力規制委員会の審査会合で、設計・工事計画に関する主な説明を一通り終え、規制委から大きな論点はないとの見解が示されたと報告。「(今後の工程を)国として責任をもって進捗(しんちょく)管理を行う」と理解を求めた。
一方で久米氏は、日本原燃がこれまでの試験運転で出た高レベル放射性廃液の処理を完成前に実施することを検討していることに触れ、「新たな取り組みを進める中で完成目標が遅れる可能性がある」と言及した。
これに対し、宮下氏はいつ完成するかについて「実現性の高い工程が示されることが大事だ」とし、日本原燃に強い指導を求めた。宮下氏は再処理工場の完成遅れを理由に、使用済み核燃料の中間貯蔵施設(同県むつ市)への搬入を容認していないが、この日も搬入できる環境を確認できないとして、これまでの姿勢を崩さなかった。【神崎修一】