この週末は福岡県の太宰府で39.3℃を観測するなど、西日本の各地で体温を超える危険な暑さとなりました。
【画像】道路脇の木が倒れ住宅に直撃 石垣島の台風9号被害
九州各地で危険な暑さ
先週、大型で強い台風9号が直撃した先島諸島。猛烈な暴風雨となった宮古島では、最大瞬間風速42.7メートルを観測しました。
この強い風の影響からかフェンスは根元から曲がり、宮古空港までの案内標識は折れていました。
さらに別の場所でも…。石垣島では道路脇の木が倒れ住宅に直撃。街路樹や看板などが倒れる被害が相次いで発生しました。
その一方で…連日、猛烈な暑さに見舞われている福岡。九州各地では、40℃に迫るほど気温が上昇しました。
観光客
「もう命に関わるような暑さで。脱水気味です」
猛暑でエアコン需要急増
8日に梅雨が明けて以来、厳しい暑さが続く福岡県。太宰府では11日、39.3℃と今年全国最高気温を更新しました。
5日連続で猛暑日となった久留米市では、12日も37.2℃と厳しい暑さとなりました。
でんきのアズ 竹下喜代子専務
「今からお盆まではこの状態が続くかなと思って」
久留米市などに13店舗構える家電を扱う店では、この暑さのためエアコンの需要が急増しています。しかし、喜んでばかりもいられません。
「この暑さで『(エアコンが)壊れた、すぐつけて』って(電話を)かけてこられる方が多いんですけど。なかなか工事の時間がかかるために、本当はもうすぐにその日にでもつけたいんですけど。ちょっとそれができなくて」
エアコンの注文が増えすぎてしまったため、設置工事のスタッフがフル稼働しても、追いつかない状態が続いているといいます。
エアコン故障「命の危険」
この日の依頼主は、久留米市の隣・大刀洗町に住む60代の女性。娘家族らと2世帯で暮らしています。
「(エアコンが)壊れたのは、この寝室ですね。暑くなったと思って、つけようと思ったら、半開きの状態になっちゃった」
梅雨明けの前日、寝室にあるエアコンが突然停止したといいます。
「日が入ってきて、また南向きなので、とても暑いです。もう寝られないですね」
「寝る場所が、子ども部屋があるんですけど、そっちでちょっと避難してみたりとか」
さらに故障しているのは、ここだけではありません。依頼主の娘(30)はこう話します。
「これからもっと暑くなると思うし、エアコンがないと、子どもたちも部屋にいるのに汗をかいている。遊ばなくても」
購入して30年以上経過し電源が入らなくなったリビングのエアコン。この時、室内の温度は33℃に達していました。依頼主の女性はこう話します。
「(最近までは)窓開けて過ごせて、寝られた状況だったんですけど、ここのところとても暑く、ちょっと命の危険を感じて」
炎天下で設置 暑さ限界
連日、命に関わるほどの暑さが続く九州北部。新しい室外機を設置するため屋根に上がり、汗だくになりながら作業を進めます。
でんきのアズ 竹下武美社長
「瓦の上は(暑さが)全然違う」
「熱っ、足。やけどするよ」
やけどしそうなほど熱くなった瓦と、直射日光に耐えながらの作業。しかし、あまりの暑さに一時、室内に退避。水を飲み、息を整えます。
「きょうが一番きつかった」
作業を再開し、炎天下でのおよそ4時間に及ぶ作業の末、2台のエアコンの設置がついに完了。そして、エアコンがつきました。
新しいエアコンのおかげで、33℃あったリビングの室温は27℃に。さらに、寝室も涼しくなりました。
猛暑で配送業者「体が…」
この危険な暑さの中、働かざるをえない人たちは、他にもいます。
福岡市内の配送業者
「梅雨明けてから、雨がやんでから、ここ2日ぐらい、やばいですね」
福岡市内がエリアの配送業者です。7月上旬はまさにお中元の繁忙期。1分1秒を争う忙しさだといいます。
この日の福岡市は、最高気温36.3℃を観測。配送ドライバーは梅雨明けしてから、急激な気温上昇に頭を悩ませています。
「まだ体がついていけていないですね」
中でも深刻なのが、配達中の「車内」だといいます。
「大変ですね…。車を停める際はエンジンを必ず切って、ハザード出してみたいなところは必須になっています」
実は、荷物を持って玄関先に向かうわずかな間、その都度、車のエンジンを停止します。
環境意識の高まりを受け、アイドリングストップへの配慮が求められる中、配送業者も対応を進めています。
「クーラーの意味がない。エンジンをつけたり消したりするので」
エアコンが効く前に次の配達先に到着するため、車内は全く涼しくなりません。
車内40℃超 熱中症対策も
実際に車内はどうなのか、温度計を置いて測ってみると、正午すぎの車内の気温は35.6℃となっています。
そして、車は住宅街へ。エンジンを止めて、荷物を届けます。
3軒に配達を終えると、車内の気温は37.2℃。次のお宅に向かいます。わずか数分で次のお宅に。
ここでもエンジンを止め、荷物を持って玄関先に。戻ってくると37.5℃。わずか1分ほどで0.3℃の上昇です。
届ける度に上がっていく車内の温度。38.7℃。そして、ついに車内は40℃に達しました。
熱中症を防ぐ頼みの綱は、ドリンクと塩グミ。さらに気温が上がる午後2時、チャイムを鳴らすも不在でした。
この日は土曜日で留守にしている家も多く、不在票などの記入のため、一件あたりにかかる停車時間も増えていきます。
そして、時刻は午後2時すぎ、車内の温度は41.2℃になりました。
「こんなになるんですね。僕も測ったことなかったんで」
繁忙期 暑さ対策には限界
配送員として働く傍ら、会社の配送責任者も兼ねています。この会社では、厳しい暑さの時はエンジンストップをやめることを地元自治体に相談したといいます。
ドライバーの暑さ対策には、限界があります。
「体の異変に気づいたら車を止めて、そこで待機。僕たちみたいな責任者に連絡をして、応援を仰ぐっていうのは、もう必須にしています」
あわや…命守る訪問看護師
梅雨明け前にもかかわらず、東京は8日に30℃を超え、その後も真夏日が続く、厳しい暑さになりました。
そんな中、特に命の危険にさらされるのが高齢者です。
東京・足立区にあるお宅を訪れたのは、訪問看護のスタッフ。ここでは86歳の女性が一人暮らしをしていて、週に1回、訪問看護を利用しています。
看護スタッフは部屋に入ってしばらくすると、ある異変に気づきます。
「お部屋入って涼しいなと思ったんですけど、ちょっと時間が経つうちに、暑いかなと思って」
利用者の女性はエアコンの設定温度を22℃にしているといいますが、温度計を見ると27.5℃を表示しています。
エアコン誤操作で…つかず
エアコンの設定温度を下げた時に操作を誤り、切れてしまっていたことが発覚しました。
訪問看護利用者
「や~ね、年齢ってこういうことなんだ」
利用者の中には、誤って暖房をつけている人や、電気代を気にしてエアコンをつけない人もいるといいます。
訪問看護師
「高齢になると暑さに関しては感じにくくなるので、自分が暑いと感じたら、利用者さんが暑くないって言っても、同じ環境にいるので暑いはずなので、それ気をつけていますね」
最悪の場合、命に関わるため、気が抜けません。
スタッフも暑さ対策を万全にしながら、見守りを続けます。
訪問看護ステーションブロッサム 西村直之社長
「今ちょうどこの暑さが厳しくなり始めた時なので、ここが今大事だなと思いますね」
(2026年7月13日放送分より)