戦争体験者が少なくなる中、記憶を継承していくため、戦後80年の節目に厚生労働省が実施した作文コンクール受賞者の高校生らが18日、太平洋戦争の激戦地、硫黄島(東京都小笠原村)を訪れた。
訪問したのは、昨年行われた「戦後80年記憶の継承作文コンクール」で受賞した高校生と大学生計9人とその家族。硫黄島は慰霊事業などを除き、民間人の立ち入りが制限されている。
硫黄島に到着した高校生らは、天山地区にある戦没者慰霊碑で黙とうした。高校3年の弟子丸香里奈さん(17)=鹿児島市=が代表して白い花束を供えて献水し、他の参加者も白菊を1本ずつ供えた。その後、兵団司令部壕(ごう)、遺骨収集や調査の現場を見学し、激しい戦闘が行われた摺鉢山も訪れた。
弟子丸さんは「私たちができるのはこの経験を伝えること。今も戦争をしている国があり、平和について世界中で学んでほしい」と訴えた。高校3年生の小田島誠慈さん(17)=埼玉県坂戸市=は「日本本土を守るんだという決意を持って亡くなられたと思うと、遺骨を残したままにしておくのは申し訳ない。まだ残っている方を早く帰してあげたい」と戦没者に思いをはせた。 [時事通信社]