〈《唇を糸で縫いつけ》「しゃべれないなら口なんかいらねえ、縫っちゃうよ」花柄タトゥーの“マコ”の支配に姉妹は怯え「家に行きたくない」知人は「警察がもっと早く対応してくれたら」〉から続く
茨城県古河市の住宅で、同居する42歳の女性に自らの唇を針で刺すよう迫ったとして、茨城県警は7月24日、古河市諸川の自称アルバイト従業員・櫻井政恵容疑者(50)を強要の疑いで再逮捕した。櫻井容疑者は今月6日、同じ女性に対する傷害容疑で逮捕されたものの処分保留となった。今回の再逮捕は被害女性に自傷行為を強要した疑いによるもの。
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「集英社オンライン」の取材では、事件のおよそ1年前から知人らが県警に被害を相談していたことが判明している。一方、関係者は「当時もっと踏み込んだ対応があれば被害の拡大は防げたのではないか」と振り返る。
「正座をし『痛い、痛い』と言いながら、自分で針を刺して口を糸で縫っていた」
県警の発表によると、櫻井容疑者は今年6月18日、自宅で同居する42歳の女性に対し、糸を通した針を見せながら「ほら早くしろ」などと迫り、自傷行為をしなければ危害を加えられると思わせる言動で恐怖を与え、自ら唇に針を刺して貫通させる行為を繰り返させた疑いが持たれている。容疑者は容疑を否認している。
櫻井容疑者が被害女性に自傷行為を強いる際の様子について、容疑者を知る女性は次のように証言する。
「マコ(櫻井容疑者)は家の中で激しく怒鳴り散らし、恐怖で黙り込んでしまう被害者に対して『この口、いらないよね。しゃべれないんだったら、この口なんか必要ないよね。縫っちゃうよ』と凄んでいました」
こうした状況については、櫻井容疑者の元恋人も目撃していたという。
「1か月ほど前、私が玄関のドアを開けた瞬間、目の前で被害女性(Aさん)が正座をし、『痛い、痛い』と言いながら、自分で針を刺して口を糸で縫っていました。
テーブルには血の付いたティッシュがあり、私はパニックになりました。『何をやっているんだ』と止めても、本人は『大丈夫です』と言うだけで、誰に指示されたのかは最後まで話しませんでした」
元恋人によると、櫻井容疑者は感情的になると大声で怒鳴り、「なんで分かってないの?」などと高圧的な言葉を浴びせることが日常的だったという。また、「反省」や「お仕置き」といった理由で、被害女性を庭に長時間立たせることもあったと証言する。
「過去には、ウソをついたお仕置きとして、マコ(櫻井容疑者)の指示でAさんが庭に閉め出されていました。見かねた私が『やり過ぎだよ』と言うと、マコは『言うことを聞かないから。助けたい気持ちがある』とも話していました」
さらに、櫻井容疑者を雇っていた会社の社長も、「本人が来られない時には、痩せ細った被害女性らが現場の休憩所へ交代要員として来ていた」と証言しており、被害女性らが容疑者の指示のもとで生活していた状況をうかがわせる。
「去年の時点で警察が動いてくれていれば……」
今回の強要容疑の事件が起きる約1年前、容疑者の知人らは被害女性を保護する必要があるとして、茨城県警へ相談していたという。しかし、その後の対応について知人女性は悔しさをにじませる。
「去年の春ごろ、私が危険を感じて相談した時に、警察がもっと踏み込んで動いてくれていたら、ここまで大きな事件にはならなかったと思うんです」
知人によると、当時から櫻井容疑者は被害女性らのキャッシュカードを管理し、給与を受け取るなど生活全般を管理していたという。
また、周囲の男性や同居女性から金銭を要求したり、丸刈りになった女性の動画をLINEグループに送信したりしたとされる行為についても相談していたという。
さらに知人は、同様の行為は10年以上前にも別の女性に対して行われていたと説明する。過去の事例を知っていたため、知人は再び深刻な被害が起きることを危惧し、県警に相談した。しかし「その後も状況は変わらなかった」と肩を落とす。
「後日、警察から『本人たちに話を聞いたところ、自分の意思でマコさんの家に来たと言っていた』と連絡がありました。私は『後ろで脅されて言わされているだけだ』と何度も伝えましたが、『本人がそう話している以上、介入できない』という趣旨の説明でした」
県警が当時の相談内容をどのように受け止め、どのような経緯で対応を判断したのか。今回の再逮捕を受け、その対応も含めて事件の全容解明が注目される。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班