虐待などを公益通報した後に解雇されたなどとして看護師らが訴えた裁判。「解雇は無効」の勝訴判決です。
(原告・朝倉隆介さん)「虐待のころから考えると、5年6年7年闘ってきて、この3人が同時に闘うことができたのでなんとか乗り切られた」
判決のあと会見を行った原告の看護師ら。訴状によりますと、堺市の障がい者施設で看護師として働いていた3人は、2019年から2022年にかけ、施設内での利用者に対する虐待の疑いや無資格の職員によるレントゲン撮影について、堺市などに公益通報を行いました。
自治体の調査結果についてMBSが情報公開請求で得た資料では「虐待があったこと」「著しく不適切な行為があったこと」が認定され、3人によると施設側も非を認めたといいます。
しかし、施設を運営する法人側は3人に対し4か月から6カ月半にわたる自宅待機を命じ、その後、朝倉さんは解雇、2人は異動となりました。
3人は「公益通報に対する不当な報復人事で解雇や自宅待機命令は違法だ」として解雇の無効や賠償を求めて提訴していました。
7月30日の判決で大阪地裁堺支部は「解雇は合理的な理由を欠き解雇権を濫用して無効」「原告らを職場から排除しようとしていたものと推認できる」などとして、未払いの賃金や慰謝料など約2000万円の賠償を命じました。
一方で「公益通報の報復目的でされたものと推認することはできない」としました。
(原告の女性)「看護師の正義感で声をあげたために、こんなことになってしまった。安心して声をあげられる制度に早くなってほしいなと、いまも思っています」
判決を受け法人側は、「係争中のため詳しいコメントは差し控えます」としています。