高市早苗首相は30日午後、現在8%の食料品の消費税率を来年4月から2年間限定で1%に引き下げる方針を正式に表明した。残る1%分は、中低所得者向けに現金給付して「実質ゼロ化」する。首相官邸で記者団の取材に応じた。1989年の消費税導入後、税率引き下げは初めてとなる。
首相は財源について、租税特別措置・補助金の見直し、税外収入の確保などを列挙し「市場の信認が得られるよう、赤字国債に頼らずに確保する」と説明。「2年後には私が責任を持って、確実に税率を元に戻す」と明言した。経済状況次第で減税を継続できるようにする「景気条項」を関連法案に盛り込まない考えも明らかにした。
首相は8月上旬に減税方針を閣議決定し、秋に想定される臨時国会に関連法案を提出して早期成立を目指す考えを示した。
首相は30日午前、自民党本部で開かれた臨時役員会に出席し、減税について「8月上旬までに決定できるよう、党内の議論をまとめてほしい」と要請。全会一致で了承された。自民、日本維新の会両党の幹事長らは国会内で会談し、減税方針を確認した。それぞれ党内手続きを急ぐ。
食料品の消費税率を「実質ゼロ化」する案は、超党派の社会保障国民会議で与党が主張した。野党が求める現金給付と併記する形で、中間報告に盛り込まれた。 [時事通信社]