猛暑が続く時期に注意が必要なのが、タイヤのバーストが原因となる事故です。発生した瞬間の映像から見えた危険性と、出発前にチェックすべきポイントとは?
2026年6月17日、栃木・佐野市で、バイクに乗った人が道路に出ようとした瞬間、走ってきたダンプカーのタイヤがバーストしました。
大きな破裂音とともに砂ぼこりが舞い広がり、タイヤの破片のような黒い物体が飛び散ります。バイクのドライブレコーダーの映像をよく見ると、爆発した瞬間、タイヤが大きく裂けていることがわかります。
(3メートルほどの距離で目撃したという男性)
「花火のでかい音、ドン!みたいな感じでした。かなりビックリしました。音以外に砂ぼこり、風圧が来ました」
タイヤのバーストは暑くなると増えるといい、この日、栃木・佐野市の最高気温は30℃を超えていました。ダンプカーの運転手は異変に気づき、すぐに車を止めたといいます。
2023年7月には、高速道路を走行する車の映像に、突然の破裂音とともにコントロールが利かなくなり、車が横転する様子が映っていました。走行中のタイヤバーストがいかに危険かわかります。
タイヤバーストが原因とみられる深刻な事故も起きています。2025年7月、徳島自動車道でトラックと高速バスが正面衝突し、炎上しました。原因はトラックのタイヤバーストとみられ、2人が死亡、12人が重軽傷を負いました。
2026年2月には東北道の上り線でタイヤバーストが発生し、トラックを路肩に止めていたとみられる男性が、別のトラックに衝突された自身のトラックと道路の柵の間に挟まれ死亡しています。
大きな事故につながるタイヤバーストですが、2026年も暑さが厳しくなる中、相次いで発生しています。
7月11日、大阪市内の高速道路で撮影された映像には、タイヤのホイールが道路に接地しそうになりながら走行するトラックが映っていました。かろうじて絡みついたタイヤが、今にも飛んでいきそうになっています。
(目撃した人)
「タイヤのゴムがボロボロボロッて、後ろに飛んできたので、異変はすぐにわかりました。かなりの量が飛んできたので、バーストだなと。(バーストしたのは)結構、直前ぐらいだったんじゃないですかね」
目撃した人は、手を振るなどして知らせようとしましたが、運転手は気づかずに、そのまま走り去ったといいます。
(目撃した人)
「怖いなと思ったし、運転手さんが気づいていなかった。その時のスピードで大体100キロぐらい出ていたんですかね」
この日、大阪市内の最高気温は31.6℃を記録していました。
さらに、7月15日には茨城・常総市で、トラックが走行中に後輪がバーストしました。突然「ガシャッ」という音とともにタイヤが破裂したといい、タイヤは表面が裂け、ワイヤーが飛び出していました。この日、茨城県では複数の地点で35℃を超える猛暑日となっていました。
なぜ暑い時期に、タイヤバーストが相次ぐのでしょうか?『オートバックス』によると、夏になると路面温度が上昇することで、タイヤの空気圧が膨張し、ひびや傷があると負荷がかかり、バーストしてしまうということです。
チェックするポイントとしては、『タイヤにひびや傷がないか確認すること』で、特に、薄く作られた側面部分に注意が必要だといいます。スーパーオートバックス環七王子神谷店の鴨下大輔店長は、「使用開始から3年を過ぎると、ひびや傷が入り始める。5年で必ずひびが入る」と話しています。
一方、空気圧不足もタイヤバーストを引き起こす危険があります。
適正な空気圧のタイヤと半分しか入っていないタイヤを比較した実験映像では、速度が上がると、空気圧が不足しているタイヤは波打つようにゆがみ始めました。タイヤの温度をサーモグラフィーで見てみると、右側が黄色く温度が上昇していることがわかります。
そして、砕け散るようにタイヤは破裂。スローで見てみると、タイヤに大きな穴が開き、白い煙を上げて崩れていったのがわかります。タイヤがゆがんだことで発熱し、バーストしたのだといいます。
『日本自動車タイヤ協会』が実施した調査によると、高速道路を走行している車の4台に1台が、空気圧が低い状態だといいます。
(読売テレビ・高岡達之 特別解説委員)
「大型車両のタイヤバーストについて、私も取材したことがあります。映像にあったようなトラックは、10個のタイヤを交換することになりますから、小さな会社であれば、一度に替えることのほうが実は少ないです。だから、気づきにくいという点があります。
また、『側面に注意』に関してですが、駐車場を出入りする時などに、“少しこすったな”という経験はありませんか?その時、ホイールに傷ができていないかは確認すると思うのですが、実はタイヤのほうが出っ張っていますので、タイヤが縁石をこすっていることがあります。そのまま時間を置くと、拳が突き出るようにタイヤの側面が膨らんできます。
この状態になったら、どの販売店でも必ずタイヤを替えてくださいと言われますので、お出かけの前にはタイヤ側面を見ていただき、ひびが入ってなくても膨らんでいるなら、車を買った店などに相談したほうがいいと思います」
(読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」2026年7月20日放送)