H3ロケット9号機打ち上げ成功 JAXA責任者「実運用再開に、のろし上げた」

日本の主力大型ロケット「H3」9号機が11日午前4時23分、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられ、約29分後、国の準天頂衛星「みちびき7号機」を予定の軌道に投入した。H3は昨年12月に8号機が失敗しており、実用衛星の打ち上げ成功は同10月の7号機以来となる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の有田誠プロジェクトマネージャは、11日の記者会見で「実運用の再開にのろしを上げられた」と語った。
みちびきは、カーナビゲーションなどに使われる米国のGPS(衛星利用測位システム)の日本版を担う衛星群。今回の成功で6基目が加わり、GPSに頼らず日本独自で測位できる7基体制の実現へ一歩近づいた。
今回の打ち上げでは、8号機が失敗した直接原因となった衛星を載せる台座に、新しい製造方式を初めて採用した。8号機は、台座の接着不良で炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の表面材と内部のアルミ材が離し、飛行中に損傷して破壊に至った。
今年6月に成功した6号機では、既に組み立てていた台座を大がかりに補修して使ったが、9号機では接着そのものをやめ、4枚のパネルをボルトとナットで固定した。先代の主力大型ロケット「H2A」で実績がある方式で、離を根本的に防ぐ狙いがあった。
今回の成功で、新方式が実際の打ち上げに使えることが示され、有田氏は「まずは合格点ではないか」と評価。今後、取得した飛行データを詳しく分析するとしている。