波紋を広げているロシアのプーチン大統領による北方領土訪問。
元島民や国会議員からは冷静な外交努力を求める声が上がりました。
ロシアの国営メディアによりますと、プーチン大統領は北方領土の択捉島を訪問し、水産加工場などを視察しました。
プーチン氏が北方領土を訪れるのは初めてです。
プーチン氏は12日、ロシア海軍の太平洋艦隊の演習を視察するため、極東サハリン州を訪問。
艦隊幹部らとの会合で、北方領土について「日本が領有権を主張している」としつつ、領土は「第二次世界大戦後の現実として国際文書に明記された」などと主張していました。
【日本政府】「固有の領土」と強い懸念を示し抗議
こうした中、茂木外務大臣は13日、外務省のXで「日本国として今回の訪問について強く抗議する」とのコメントを発表。
「択捉島を含む北方四島は歴史的にも国際法上も我が国固有の領土である」と強調しました。
【元島民の切実な声】「生存中に北方墓参の再開を」
歯舞群島出身の角鹿泰司さんは。
歯舞群島出身 角鹿泰司さん 「プーチン氏が北方領土へ来るのは、まだ力があることを誇示するだろう」
角鹿さんは「プーチン氏は、訪問によってロシア国内での支持率を回復させたいのでは」と冷静に受け止める一方、ウクライナ侵攻の影響などで中断されている北方墓参がさらに遠のくことを心配しています。
元島民 角鹿泰司さん 「私らは元島民ですから、島民の生存している間に、もう少ないですけどね、生存している間に少しでも早く領土に足を着くような墓参をしたい。(日本政府は)自分の、日本の言いたいことはきちっと言ってもらいたい」
【鈴木宗男参院議員】「一喜一憂せず冷徹な外交を」
一方、ロシア側と独自のパイプを持つ、この人は。
鈴木宗男 参院議員 「単純に択捉訪問けしからん、と外務省なんかは反応してますけど、私はあまりに歴史を知らない、あるいは事実関係を無視した発言であると、こんな風に私は厳しく断じたい。今回択捉に行ったからといって厳しい反応をしたのでは、全く稚拙で知恵のあるしたたかな外交ではない。きのうプーチン大統領は安倍総理時代の良好な関係を作りたい(と主張していた)」
プーチン氏の考え方を尋ねると。
鈴木宗男 参院議員 「きのうのプーチン氏の演説が大事です。12日の演説の中で安倍晋三総理との関係はとてもよかったと強調しています。裏を返せば、高市総理、あなたは安倍総理の後継者ですよねと。ならば日ロ関係を安倍総理時代の私との良好な未来志向での関係に戻そうではありませんかという重大なメッセージが含まれていると思っている」
鈴木氏はこのように述べ、プーチン氏の動向に一喜一憂せず、関係改善に努めるべきだと主張しました。