【苦言】「生まれ変わる」発言でにおわせも…“パワハラ認定”の横浜市長に橋下氏「トップの資格ない」辞職か続投か、進退の行方はー

8月13日に神奈川県の横浜市議会に召喚され、パワハラ問題について追及を受けた横浜市の山中竹春市長。市長を続ける資格はあるのか、ないのか…。自身も政令指定都市の大阪市長を4年間務めた橋下徹氏が、明るみに出たパワハラの実態を斬ります。
2026年1月、久保田人事部長(当時)が実名・顔出しで会見し、横浜市の山中竹春市長のパワハラ行為を告発しました。7月30日、第三者委員が約4か月半の調査結果を報告すると、10あった疑惑のうち、9つをパワハラと認定しました。
8月13日、総務委員会の集中質疑に出席した山中市長。冒頭、その場で立ち上がると…。
(横浜市・山中竹春市長)
「私の言動によって、市政に混乱を生じさせ、職員の皆様、市民の皆様、そして議会の皆様に多大なるご負担と、ご心配をおかけする事態を招いてしまいました。本当に申し訳ございませんでした」
10分近くにわたり、謝罪を繰り返しました。そして、今後も市長を続けるのか問われると…。
(山中市長)
「私自身のものの見方、人権に関する意識、ひいては相手への尊厳の問題を痛切に感じたので、私自身が、まずは生まれ変われるよう、信頼を回復できるよう、努力してまいりたいと思います」
“生まれ変わる”と表現し、続投をにおわせました。
具体的にどう行動するのか問われると…。
(山中市長)
「私自身がコーチングを受けるとか、まずはそういったことから始めたい。そういったこと以外も、研鑽(けんさん)を積み重ねて、私がどう変わっていったのか、議会から評価いただける仕組みを作った上で、しっかりと進めていきたい」
(横浜市議会(自民)・黒川 勝 議員)
「そういったことを、いつまでに行うのでしょうか?」
(山中市長)
「いつまでにこのぐらい変わったっていうのを、計量的にはなかなか示しづらいのですが、職員や議会の皆様から、“明らかに変わった”という私個人の変化を、いち早くお見せできるようにいたします」
また、今回パワハラを認定した第三者調査の費用が、3200万円に上ることも明かされました。
さらに、自民党議員から「兵庫県知事の(パワハラ)問題が出て、市長の言動が変わったというのを聞いている。声を上げることじゃなくて、睨みつけるという手法に変わったと。変わるチャンスはいくらでもあったと思うが、変わらなかったのは、自分に問題があると考えている?」という質問に対し、山中市長は「職員の尊厳・立場を守れているのか、そこへの認識が、本来あるべき姿から乖離(かいり)していた。自分自身が積極的に変わっていくという認識があれば、今回の問題は起こっていなかったと思う」と答えています。
そして、午後からの委員会では、市長が涙する場面もありました。
(山中市長)
「私の言動のために、多くの方が、前人事部長も、そして周囲の職員も…苦しんでいるというふうに感じました。全て私が招いたことであります。多くの人を追い詰め、多くの人が困惑し、そして…多くの人にご迷惑をおかけしました。本当に申し訳ありませんでした」
そして、パワハラの事実について、「『受け止める』と『認める』は違うと思うが、どのように捉えているか」と問われると、山中市長は「(パワハラを)認めます」と答えました。
(元大阪府知事・大阪市長 橋下徹氏)
「『生まれ変わる』と、山中さんは言われていますが、これはもう、市長職の中で生まれ変わるんじゃなくて、市長を辞めて、民間人になって、そこでいろんな研修を積んで、コーチングもやられたらいいことだと思います」
一方、久保田前人事部長によると、一般職について内部通報があったときに、それを審査する委員会のようなものを作る“条例案”を市長に説明した際に、山中市長から、「何かリスクはあるか?」と聞かれ、久保田氏が「『特別職に対しても作るべき』という指摘は当然来ますよね」と言うと、市長から、「やめよう。副市長がやめる判断をしたことにしてくれ」と言われたといい、事務方は“自浄作用”しているが、すべて彼が潰した」ということです。
(橋下氏)
「特別職は、選挙で選ばれる存在なので、役所組織の一般のルールには服さないというのが原則なんです。だから、政治的中立性は一般職の職員には課せられますが、知事・市長は政治家の面もあるので、当然、中立性はありません。だから、一般職員のルールは特別職に当てはまらないのが原則なんですが、今、パワハラ問題に関しては、全国の自治体で、特別職にもパワハラの網をかぶせていこうという流れになっています。これについては、いろんな議論がありますが、もし反対するなら、堂々と理由を述べて反対すればいいわけで、こんな副市長に反対させるみたいなことを言っているのは、おかしな話。これも事実だったら、市長続けるのは、やめたほうがいいんじゃないのかな」
Q.職員が萎縮すると、反対することや政策的な議論もできなくなりますよね?
(橋下氏)
「難しいのが、人事権を行使しないとなると組織は全く動かないことになるので、議論はする。僕もとにかく議論はして、賛成論者・反対論者集めて散々議論してもらって、最後は僕が決めるよ、と。でも、これに従ってもらえない人もいます。そういった場合は静かにその職員を代えました。議論をつくして住民代表の市長として責任をもって決めているので。これには賛否あると思いますが…」
Q.市のトップになるというのは、人を変えてしまうものでしょうか?
(橋下氏)
「市長室に入ったり、赤じゅうたんを踏んだりして変わってしまうのは人間の弱さというか…。大阪では職員の中でもパワハラ気質は、ものすごくありました。部下が資料を持って行ったときに、幹部級が気に食わなかったら、ビリッと破って投げ捨てたり。今も霞が関であると聞いています。一番は、内部告発の制度をしっかり整えないと、今は山中さんが批判されていますが、多かれ少なかれ、いろんな政治行政の世界ではあると思います」
このパワハラ事案について、横浜市民はどう思っているのでしょうか?
(横浜市民)
「前回の市長選で、山中市長が18歳までの子どもの医療費(助成)を伸ばすと言っていて。18歳まで見てもらえないっていうのは(当時は)横浜だけだった。それに期待して投票した。そのあとパワハラの問題を新聞でも見て…。代わってもいいんじゃないですか、辞めて。信頼感が無くなった」
「本当のことを、きちんと言わない限り、市民も納得しないので、隠すことなく話していただきたい。このままだと期待もできないので、辞められたらどうなのか?とは思います」
「続けてほしい。頑張ってほしい。来年、『花博』もあるし、今、市長選やって、またお金を使うべきじゃない」
「期待している部分はある。若い方で経歴も特殊かなと思うので、楽しみな部分はある。全て潔白にしていただいて、また新たに取り組んでいただくのもいいのかなと思ったりはする」
(橋下氏)
「僕は市長経験者として、トップの資格はないと思いますが、横浜市民が最後、どういうふうに考えるか。軽い問題ではないけれども、このパワハラがあったとしても、横浜市政として、よくやってくれているという評価になると、選挙で、もしかすると(もう一度)当選という可能性もあるわけです。これは横浜市役所の評価でもあるわけです。『この市長でもいいんだ』と市民が認めるということは、それまでの横浜市役所に対しての市民の不満が大きかったということになる。市長が少々暴走しても政策さえやってくれればいいわ、となるわけです。だから役所組織は常に有権者に向いた政策をやらないと、いざというときに有権者は味方になってくれません」
(読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」2026年8月13日放送)