外国人の在留手数料の値上げを目指す政府は25日、値上げの実行に必要な政令の改正を閣議決定した。パブリックコメント(意見公募)では「外国人との共生社会の実現に反する」との意見もあったが、値上げ幅を変更しなかった。当初予定通り10月から大幅な値上げとなる。
政府は値上げ分を出入国管理のための費用や日本語学習のプログラムなどに充てるとしている。平口洋法相は閣議後の記者会見で「在留手数料の値上げは外国人との秩序ある共生社会に向けた施策を実施するためのもの。重要な意義がある」と述べた。
5月に改正入管法が成立し、入管庁は7月に具体的な金額を定める政令の改正案を公表。現在の在留資格の変更・期間更新にかかる手数料は窓口で一律6000円だが、在留期間が3カ月以下は1万円▽1年は3万3000円▽5年以上は7万5000円――など期間に応じた金額を徴収するとした。永住許可の申請も現在の1万円から20万円に引き上げる。
大幅な引き上げとなることから減額対象を定めたガイドライン案も7月に公表。①生活保護法が定める「要保護者」と同程度で生活に困窮している②人道上の配慮が必要――の2要件を満たす場合に減額するとした。難民認定申請者の9割が減額対象から外れる内容となっているが、この点も変更しなかった。
一方、意見公募で「1人で子育てする在留外国人は経済的に困窮している傾向がある」との意見が出たことを踏まえ、入管庁は日本人または特別永住者の子どもを単独で監護・養育し、「特定活動」の在留資格に変更する生活困窮者を新たに減額対象とすることにした。【岩本桜】