「刹那はバイクに乗っていたのに、仲間内で共有している位置情報が何分も動かなかったそうです。それでおかしいと思って電話したら、刹那のバイクの後ろに乗っていた子が出て『助けてください』と……」──相模原市で黒の乗用車から執拗に煽られ、暴行を受けたのちに亡くなったとみられる同市内の高校生・清水刹那さん(17)。清水さんの友人は、怒りを滲ませながら緊迫した”カーチェイス”を明かした。
事件が起きたは8月22日未明のこと。同市中央区の農道付近から、清水さんの知人が「知人男性が殴られたようだ」と119番通報したことで事件が発覚した。
当時、清水さんは友人3人とバイク2台に分乗して走行していて、追いかけてくる黒の乗用車から二手に分かれて逃げていたという。一方のバイクに乗っていた友人らは無事だったが、清水さんのバイクの後ろに乗っていた別の男性は暴行を受け、けがを負った。
「捜査関係者によれば、清水さんのバイクに同乗していた友人は犯人について『面識のない人だった』と話しており、清水さんと友人はそれぞれ別の人物から暴行を受けたということです。黒の乗用車には少なくとも2人が乗っていて、神奈川県警が行方を追っています。
清水さんの死因は頭部打撲による脳挫傷です。凶器が使用された可能性もあり、県警は傷害致死事件とみて捜査を続けている」(キー局社会部記者)
通報の前、付近の防犯カメラには1台のオートバイとそれに続く黒の乗用車が捉えられている。なぜ清水さんたちは、黒の乗用車に追われることになったのか。
当時、清水さんととも車に追われていた知人から状況を聞いたという人物が、経緯を説明してくれた。時は事件前日の22時半頃までさかのぼる。
突如、現れた黒のプリウス
「刹那は友だち数人と、河原で花火をしていました。花火が終わり、みんなで友人の家に移動した後に、刹那を含む4人が『バイク出そう』という話になり、2台で出ていったそうです。ある場所まで行って、帰うとUターンしたとき、突然黒のプリウスがパッシングしながら追いかけてきた。時速は80キロくらい出ていたみたいです。
車の窓にスモークがかかっていて、何人乗っていたのかはわからなかったそうですが、『少なくとも助手席には誰か乗っていた』と聞いています」(清水さんの友人)
車列の先頭を走っていた刹那さんは、犯行現場から1.7キロほど離れた交差点で急ハンドルを切り現場方面へ左折。後続していた友人は直進し、煽り運転をしていた車は清水さんを追っていった。清水さんの友人が続ける。