誤算だった立民の変心、「急ごしらえの合流」限界露呈…与党「選挙互助会だったことを自ら証明」

中道改革連合は結党からわずか7か月で分裂が決定的となり、急ごしらえの合流の限界が露呈した。立憲民主、公明両党は重要政策での隔たりを埋められないままに相互不信を募らせ、3党合流構想は瓦解し、中道改革結党の正当性が揺らぐ事態を招いた。(三歩一真希)
「立民合流は1月の結党時の公党間の約束で、それを信じて我々も約半年間、交渉にあたってきた」
公明の竹谷代表は31日の3党党首会談で向き合った立民の水岡代表に対し、恨み節をぶつけた。
公明は、党の理念である「中道」を冠した政党への合流を一貫して強く訴えてきた。当初は衆院議員のみの結集で始め、衆院選後には参院側も含めた全面合流が実現することを既定路線とみなし、立民も同様の立場だと捉えていた。
公明の誤算は、立民側の変心だった。参院議員や地方議員が所属する立民は、2月の衆院選での中道改革の惨敗を目の当たりにすると、安全保障法制への見解を含む安保政策などでの距離を強調し、合流要求をかわすようになった。公明は、中道改革の結成時に一定の政策調整ができていたと考えていただけに、相違点に固執して譲らない立民に失望する声が広がった。
立民は、多くの所属議員や地方組織が「合流のメリットがない」とみなすようになった中道改革への合流回避を優先する姿勢に終始した。来年春に迫る統一地方選の共通政策策定を求める公明の提案に難色を示した。8月に開いた地方組織との意見交換会では執行部側から目指すべき方向性を示さず、合流への反対意見が出るのに任せた。
そもそも、1月に中道改革結党を呼びかけたのは当時の立民だった。公明の支持母体・創価学会の組織票と政権交代を求める浮動票の相乗効果を当て込んだためだ。だが、衆院選で見込みが外れると、立民内では「宗教色が強い党と組むと支援者が嫌がる」といった否定的な見方が目立つようになった。立民執行部の一人は「結党は失敗というのが衆院選での国民の審判だ」と語る。
立民の水岡代表は党首会談後の記者会見で「(3党に)大きな違いがあることは誰もが認めるところだ。『一つの皿の中』にならなかったのは事実だ」と淡々と語った。
公明と立民に挟まれ、中道改革の小川代表ら立民系執行部は最後まで主導権を発揮できなかった。小川氏は「分裂すれば野党勢力が霧散する」と周辺に危機感を吐露してきたが、両党をつなぎ留める方策を打ち出すことはなかった。党首会談後の記者会見で、かたくなに「分裂」の表現を避けるのが精いっぱいの抵抗だった。
与党は冷ややかだ。日本維新の会の吉村代表は記者団に「(中道改革は)選挙目的だった。政策や理念の一致なしに選挙で有利だろうとくっつき、選挙が終われば離れた」と突き放した。自民党ベテランは「単なる選挙互助会だったことを自ら証明した」と指摘した。